特殊コレクションの紹介

花月文庫(かげつぶ んこ)
飯島保作(文久3年~昭和6年)の収集した10,000点近い図書のコレクション。
昭和28年6月にご遺族から譲渡された。
保作の雅号花月の名をとり花月文庫という。
飯島保作は、第十九銀行の最後の頭取で、昭和初期の金融恐慌の際、六十三銀行との合併・八十二銀行の創立に力を尽くした人物。また、一方で江戸庶民文化の 研究と古書の収集に力を入れた。
本文庫の内容としては、近世の宗教、儒教、庶民教育、川柳、文学、音楽、演劇、俳句、語学、随筆、和歌、百人一首、歴史、郷土資料、雑誌、書籍目録、辞書 等多種に及んでいる。
[参考]
・『花月文庫分類目録 改訂版』 上田市立図書館 2003年
・『金融恐慌と第十九(国立)銀行』 小平千文著 上田近現代史研究会 1998年
・『飯島保作と花月文庫』 八十二文化財団 1995年
藤廬文庫(とうろぶ んこ)
藤本善右衛門縄葛(つなね)(1815~1890)は、上田市塩尻 の人。蚕糸業の先覚者。父祖よりの蚕種製造販売業を営む中、弘化2年(1845年)新品種を育成、これにより上田地方の全国筆頭の蚕種業地としての地位は ゆるぎないものとなったといわれる。
縄葛は、国学や歌学、神道にも造詣が深く、その収集した書籍六千余冊は、昭和30年当館に寄贈された。なお、蚕種業関係の主な史料は上田市立博物館に寄贈 されている。
[参考]
・『藤廬文庫分類目録』 上田市立図書館 1956年
・『蚕糸業の先覚者』 上田市立博物館 1995年
花春文庫(かしゅん ぶんこ)
上田藩旧藩主松平家所蔵の図書。
和書188部1979冊。洋書44部77冊。
[参考]
・『花春文庫図書目録』 上田市立図書館 1997年
嬉笑文庫(きしょう ぶんこ)
飯島寅次郎(1866~1909)は飯島花月の弟で横町に和泉屋紙帳面舗を始める傍ら、町内の有力者として種々の役 職につき、町政にも関わり、43歳で逝去 しました。
寅次郎が収集した明治時代に出版された雑誌類、及び近世から明治期の和文学、詩歌、小説等約650点が平成8年当館に寄贈された。
[参考]
・『嬉笑文庫分類目録』 上田市立図書館 2004年
このほかに、小河滋次郎博士のご遺族から寄贈された博士の著書等「小河滋次 郎文庫」、キリスト教関係の図書・雑誌を集めた「野沢文庫」(野沢治作氏寄 贈、整理中)、美術評論家小崎軍司氏の蔵書「小崎文庫」(整理中)などがあります。

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